黒人差別はなくなるか?
ここでは、アメリカでオバマ氏が大統領になったことで、黒人差別はなくなるのか?を考えていきます。
結論としては、なくならないでしょう。
多くの意見として、「オバマ大統領の誕生 = 差別がなくなった」というイメージが多いようです。
しかし、それは決して単純にイコールにできるものではないのです。
オバマ氏の勝因
まず、確かにオバマ大統領の誕生は、別の意味をも含むように思えます。
それでは、平等主義者が彼を支持したのでしょうか?
残念ながら、それは「NO」です。
黒人と白人の投票率を調査した結果からわかったことは、「黒人の支持を圧倒的に集めた」ということだけであり、白人の投票率は他のと比べて、そう高くなかったということです。
それは、つまり、白人が黒人を特別に認めたわけではなく、単純に今まではばらけていた黒人票が一気に集結しただけという考えもできます。
さらにいえば、前ブッシュ大統領の不人気さから、民主党に追い風が吹いている状態だったこと。
黒人有権者には、元々、民主党支持者が潜在的に多かったこと。
民主党側も、以前からのオバマ氏の人気を十分に知っていて、「彼で勝つ」という徹底した計画を立てていたこと。
前大統領のダーティなイメージ、当時のアメリカの悲劇的な状態、対抗馬の“失言”などにより、最後までクリーンなイメージとアピールがぶれなかったオバマ氏に有利な戦いだったこと。
つまりは、オバマ氏が勝てたのは「この人ならいいだろう」という国民の消去法的選択であり、民主党によるプロデュースの勝利でもあっただけなのです。
結果的に、「肌の色ではなく中身を見た」という点では「差別がなくなったから」ともとれますが、逆にいえば、
「民主党から出馬するクリーンそうで“失言”をしない人なら、白人でも黒人でも誰でもよかった」
ということも意味しているのです。
ゆえに、「同じ人間として評価された」というイベントではありましたが、それをもって、「今後は黒人差別がなくなる」とイコールできることではなかったのです。
差別とは、時間によって構築された価値観であり、何かで突然変わるものではありません。 差別の解決にも、また、時間が必要なのです。